古民家リノベーション工事
ふくい建築賞奨励賞受賞!
【本住宅について】
本住宅は、平成19年に勝山市教育委員会より刊行された「勝山の歴史的建造物」に掲載されている住宅である。
本住宅は、平成19年に勝山市教育委員会より刊行された「勝山の歴史的建造物」に掲載されている住宅である。
主体部は桁行9間、梁間4間、切妻造、桟瓦葺で、周囲に同じく桟瓦葺の下屋のある妻入りの農家である。特に正面は左手に約10尺、右手に2間半の下屋が張り出しているため全長は7間余りに及び、表構えは一段と豪壮に見える。
玄関を入ると間口一杯に広い板敷のニワがあり、その奥には8畳2間と10畳2間が田の字型に配された座敷部がある。左手前方の洋室は元々ウマヤとして使われていて、また右手の居間や台所部分は元々ナガシや炊事場として使われていた空間である。
こうした平面構成は、県指定文化財の木下家住宅(勝山市)とほぼ同じである。木下家住宅は、江戸時代に庄屋も務めた上層農家であり、入母屋造、妻入りで、前方左右に入母屋造のツノヤを張り出す、両袖造の茅葺大型民家である。
明治以降の農家の特徴として瓦葺が取り入れられ、屋根形態や外観の様相は江戸時代の近世民家とは異なっているが、平面や架構に関しては、近世民家の形式を強く踏襲していたことを示す例である。
【設計主旨】
「勝山市北新在家に建つ伝統的民家」の設計を行うにあたって最も重視した点は、地域に溶け込んだ伝統的な民家としての価値を後世に継承していけるような住宅にすることである。本住宅は明治43年に建築、昭和5年に移築されて以来約115年にわたって代々受け継がれ、平成21年に「ふくいの伝統的民家」として認定された。
本工事ではまず、一期工事として1階の洋室と玄関ホール、キッチン、リビング、南側の和室3間、2階の納戸、そして二期工事として、1階北側の和室2間と2階の居室の耐震補強工事を行った。
平面計画については、まず広く持て余していた玄関ホールに薪ストーブを設置し、リビングとして落ち着ける空間を作った。また竹スノコ天井はそのまま残し、薪ストーブの上のみ吹き抜けとし、煙突からの熱で2階まで暖かくなるよう工夫した。
元々収納が少なかったため、使用していなかった和室を収納スペースとし、急勾配な階段は安心して使えるよう回り階段に架け替えた。勝手口付近には、施主が農作業後に着替えや洗濯等が行えるよう、手洗いと洗濯機、トイレを配置した。















